ものと人の心について 〜 「あなたの人生、片付けます」を読んで

基本的にこのブログは、技術的な記事について自分のメモとして書いています。
なかなか小説を読まない私ですが、ふらっと寄った図書館で目を引く本を見つけてしまったので購入しました。
買ってすぐスターバックスで2時間ぶっ通しで一気読み。
記録として残してみようと思います。

読んだ本はこれ
あなたの人生、片づけます | 垣谷 美雨 |本 | 通販 | Amazon

2016年に出版された本です。
なぜこの本に興味を持ったかと言うと、私が最近見ているYouTubeが関係してます。


おすすめに出てきた動画だったんですが、興味を持ってほぼ全ての動画を見てしまいました。
知ってる人もいるんではないでしょうか?
愛知県で片付けをしている会社がやっている、「片付けトントン」と言うアカウントのYouTubeです。
片付けトントン - YouTube

いわゆる汚部屋やゴミ屋敷、引っ越しのために片付けが必要になったなど、片付けを行っている作業風景を動画にまとめています。
タイトルや編集の仕方、またどんどん綺麗になっていく部屋の様子やスタッフさん達の和気あいあいとした姿を見るのがとても好きです。
またブログも見てみると、なぜ汚い部屋になってしまったのかといった背景を知ることができ、ゴミ屋敷と言うものについての考え方を変えてくれます。


そこで出会ったこの本「あなたの人生、片付けます」は、片付け屋である大庭十萬里が、依頼主や依頼主の家族の部屋を
原因を探りながらきれいに蘇らせて行きます。大庭は片付けは基本的にしませんが、対象者の心と向き合い、部屋だけでなく人生も片付けていきます。

社内不倫に疲れた30代OLのゴミ屋敷のような部屋、妻に先立たれて何も家庭のことができていない老人、1部屋だけ片付いている部屋がある主婦の家…
様々な背景の家が出てきます。それぞれの内容に関してとても興味を持って読むことができたのですが、1番心を打たれたのが一番最後のお話でした。

詳しい内容はネタバレになるので記しませんが、
人が死んだ後どのように乗り越えていくのか、死んだ直後の心情や生きがいについてとても考えさせられる内容でした。
なんでも死と言うのはやってきますが、残された人たちがそれをどう受け止めてどういう風に生きていくのか、
寿命であったり何か予兆があったらある程度は心の整理ができた状態で見送ることができるかもしれません。
しかし突然、大切な人の1人がいなくなってしまったら、自分の心や生きがいはどうなってしまうのだろうと思いました。


幸いなことに私の祖父母はまだ元気です。
でもいつ死ぬか分かりませんし、高齢じゃない若い人も突然死ぬかもしれません。
そんな時自分は何ができるのか、そしてもし自分が突然死んだとき、今のこの人生本当に良かったと思えるのか、
今一度考えてみたいと思いました。

お勧めです。